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いぎなり東北産が行く!
介護を支える現場レポート
Vol.1

いぎなり東北産 葉月結菜さんが突撃!

いぎなり東北産 葉月結菜さんが突撃!

意思伝達装置などを用いて
障害を持つ方とのコミュニケーションを支援し
介護を支える現場に行ってきました!

コミュニケーションを支援

葉月さん
はじめまして。いぎなり東北産の葉月結菜です。
今日はこちらのセンターの支援内容など、いろいろお聞きしていきますのでよろしくお願いします。
安齋さん
よろしくお願いします。
葉月さん
まず初めにこちらの支援内容を教えてください。
安齋さん
重度の障害のある方々にコミュニケーション機器を紹介し、使っていただくことで、生活の質を高める支援をしています。利用者さんのうち、約50%をALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さんが占めていますが、「ALS」を聞いたことがありますか?
葉月さん
いえ、初めて聞きました。どんな病気なのですか?
安齋さん
難病に指定されていて、発症すると2~4年程度で全身の筋肉が動かなくなり、呼吸も難しくなる病気です。60代前後での発症が多いのですが、延命を希望して70~80代まで過ごす方もいます。その闘病中の方々に、コミュニケーション機器や意思伝達装置など、生活を手助けする機器を紹介しています。
葉月さん
病気についても、患者さんたちに必要な機器があることも、初めて知りました。とても大事な仕事ですね。スタッフの皆さんは病院や施設に行ってご紹介しているんですか?
安齋さん
そうですね、病院や施設にも行くことはありますが、80%以上はご自宅になります。
葉月さん
何人ぐらいでどれぐらいの場所に伺うんですか?
安齋さん
現在、訪問をしているのは私も含めて3名のスタッフで、年間600~700回ほどさまざまな お宅を伺います。それ以外に、非常勤のものづくり担当が1名と言語聴覚士1名がおり、常時4~5人体制で運営しています。

インタビュー風景

実際に機器を体験

葉月さん
コミュニケーション機器とはどんなものなのですか?
安齋さん
機器の一部がこちらにあるので、ぜひ触れてみてください。
葉月さん
少しの力で、簡単に文字が打てますね。UFOキャッチャーみたいな感じ!関連文字も出てくるんですね。すごい!
安齋さん
手に限らず、足や顔の一部を動かすことで操作できます。どのスイッチが何グラムの力で動くか、スタッフが分かっているので、使う人一人ひとりに合わせて紹介しているんですよ。
こちらは視線で動かすことができる「eeyes(イーアイズ)」です。
葉月さん
目を動かすだけで文字が打てるんですね!すごいです!
安齋さん
使用する人の目の速度や動く範囲に合わせて設定します。最初は使えていても1~2カ月先に使えなくなることもありますので、その都度、その方に合うような機械やスイッチに変えていく必要があるんです。次は、この「伝の心」という機器を使ってみてください。
葉月さん
こちらは、テレビのリモコン代わりにもなるんですね。
安齋さん
そうですね。照明やエアコンのリモコンなどもご本人が操作できれば、患者さんはもちろんですが、一緒に暮らす方の負担も減らすことができるんです。
葉月さん
患者さんやご家族とコミュニケーションが取れているからこそ、必要なものが分かるんですね。

インタビュー風景

感謝を社会へ還元したい

葉月さん
安齋さんがこの仕事を選ばれたのはなぜですか?
安齋さん
私はおばあちゃん子でして、ここまで大きくしてもらったことへの感謝を、社会へ還元したいという思いがありました。そして、大学では情報福祉マネジメント学科に進み、福祉とITの二つを融合してできることはないかと考えていたところ、こちらのセンターの立ち上げに関わることができたんです。東日本大震災の影響により1カ月遅れて、2011年5月に開所しました。
葉月さん
立ち上げ以前はこのような支援を行っているところはなかったのですか?
安齋さん
それまではボランティア団体が支援を行っていましたが、患者さんたちからの強い要望を受けて設立されました。現在は仙台市が窓口となり、必要な方へ必要なサービスを届けられるようになっています。全国でもコミュニケーション機器を専門にしているのはここだけだと思います。
葉月さん
病気でいろいろなことができなくなっても、こんな風に助けてくれる存在があるということは、私たちにとって大きな安心につながると思います。

福祉業界に最先端の技術を

葉月さん
今後、もっとこうしていきたいというような目標はありますか?
葉月さん
最新機器があってもどう使いこなすかが大切な視点になりますので、斬新なアイデアを持つ人や、機器メーカーの方と情報交換していきたいですね。そして、利用者さんのニーズをもっと叶えていきたいと思っています。
葉月さん
さきほど、空気圧のスイッチの代わりに、クリームなどを入れるシリコン製のチューブを代用しているのを見せていただいて、驚きました!
安齋さん
そうですね、破損した場合などに大きな費用負担がかからないよう、手に入りやすいもので代用することを意識しています。なので、先ほど見ていただいたように、私たちが自作するものもあるんですよ。
葉月さん
安齋さんご自身の展望もありますか?
安齋さん
個人的には、福祉業界にきちんと最先端の技術が入ってくるように、働きかけもしていきたいと思っています。福祉用具がもっと使いやすいものになっていってほしいです。
葉月さん
ありがとうございました!今日はすごく勉強になるお話を伺うことができました。

インタビュー風景

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